PROJECT
STORY

キャリア社員と若手社員の密な連携で
病院施設の省エネ進化を達成

ーコージェネレーションシステム刷新プロジェクトー

PROJECT DETAIL

明治時代に国内初のがん専門機関として創設され、東京都の災害拠点病院にも指定されている公益財団法人がん研究会 有明病院様。同病院では使用電力の省エネ推進および停電などの有事に備え、約15年前から独自のコージェネレーションシステムを活用していた。だが近年、その老朽化が進んで稼働トラブルが徐々に頻発。システムに使用する機械設備一式のリニューアルを決定され、TESSグループが既存設備の入れ替えと新設備の導入を一手に担うことになった。時代に即したより高効率で安全性の高い新たなコージェネレーションシステムをお客さまに届けるため、TESSグループの東日本チームに所属する5名のメンバーが集結。病院機能を止めることなくシステム刷新を行う難プロジェクトに一丸となって取り組んだ。

PROJECT DETAIL

MEMBER

  • MEMBER.01 梶原 聡一郎

    MEMBER.01 SOICHIRO KAJIWARA

    梶原 聡一郎

    営業本部
    東日本営業チーム チームリーダー
    2004年入社/経営学部 経営学科 卒

  • MEMBER.02 金山 光佑

    MEMBER.02 KOUSUKE KANAYAMA

    金山 光佑

    営業本部
    東日本営業チーム 係長
    2013年入社/経営学部 経営学科 卒

  • MEMBER.03 山本 慶一

    MEMBER.03 KEIICHI YAMAMOTO

    山本 慶一

    営業本部
    東日本営業チーム
    2020年入社/経済学部 現代経済学科 卒

  • MEMBER.04 河本 仲矢

    MEMBER.04 NAKAYA KOUMOTO

    河本 仲矢

    エンジニアリング本部
    東日本エンジニアリンググループ
    東日本エンジニアリング第2チーム 主任
    2015年入社/工学部 機械工学科 卒

  • MEMBER.05 村脇 崇倫

    MEMBER.05 TAKAMICHI MURAWAKI

    村脇 崇倫

    エンジニアリング本部
    東日本エンジニアリンググループ
    東日本エンジニアリング第2チーム
    2019年入社/地域学部 地域環境学科 卒

※所属は取材当時のものです。

CHAPTER 01

重要プロジェクトを任せて新人の成長を後押し

重要プロジェクトを任せて
若手社員の成長を後押し

 2019年春、東日本営業チームのリーダーを務める梶原に一つのビジネス案件が舞い込んだ。お客さまは都内にある、病床数686床を備える地域の基幹病院、公益財団法人がん研究会 有明病院様。現在使用中のコージェネレーションシステムを刷新したいとのことだった。梶原は早速、現状の問題点や設備の状況調査にお客さまを訪問。綿密なヒアリングを行って判明したのは、既存の機械設備はTESSグループでこれまで採用実績のないメーカー製であったこと、設置箇所の広さと構造上から同じメーカーの機械を使用しなければならなかったことだ。梶原はすぐさまエンジニアリングチームに連絡を取り、新システムの仕様や必要コストなどについて検討を開始した。営業の主担当はチームの若手社員の成長を期待して、入社1年目の山本に決定した。新人ながら新規顧客の獲得に向けて多方面を飛び回っている山本にとって、受注後のお客さまへの対応は初めてだ。東京都の省エネ補助金制度の活用も含めたプロジェクトゆえに、営業としての業務知識やノウハウも一気に身に付くに違いない。山本の成長を願う梶原は、数々の現場経験を積んでいる先輩営業マンの金山にフォローアップを委ね、2人の躍動を背後から支えることにした。

CHAPTER 02

初仕事となる受注後の営業対応に奔走

初仕事となる受注後の
営業対応に奔走

 山本が同プロジェクトを推進してゆく重責を託されたのは2020年夏。最大の使命はお客さまの要望に合わせて、2021年6月を期限に新システムを納入することだった。新しい設備機械の完成までに1年、その搬入や設置工事、稼働テストに残りの半年が費やされる。営業主担当としてスケジュールを細かく管理し、お客さまとの詳細な設備内容のすり合わせや電力会社との系統連系(電力系統に発電設備を接続すること)、補助金の申請手配などを滞りなく進める必要があった。時間的な余裕はほとんどない中、山本は先輩の金山とエンジニアリングチームに日々協力を仰ぎながら、お客さまをはじめ各所との協議、調整に全力を注いだ。
 「なかでも大変だったのが電力会社とのやり取りです。電力供給に必要な設備図面などの提出資料をまとめたり、こちらが希望するタイミングでの系統連系を再三の依頼を重ねて調整をしたり、初仕事の連続でした。一時は納期までに送電できないような可能性が出てきて、冷や汗をかいたこともあります。完成まで絶対に諦めないという一念で乗り切った感じですね」と山本が当時の苦労を振り返る。

  • コージェネレーションシステム刷新プロジェクト
  • コージェネレーションシステム刷新プロジェクト
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CHAPTER 03

稀有な設備とお客様にも確実に応える技術力

稀有な設備とお客さまにも
確実に応える技術力

 一方、新設備導入の技術面で汗を流したのがエンジニアリングチーム主任の河本と入社2年目の村脇だ。河本はメーカーへ発注した新たな設備機器が完成した2021年初頭からプロジェクトに参加。お客さまが病院施設であったことから、工事に関してはさまざまな配慮が必要だったという。
 「病院には患者さんなど、たくさんの人が出入りするので、お客さまとの打ち合わせでは徹底した安全対策を第一に求められました。数トンも重さがある大きな機器を屋上に吊り上げたり、設備を分割して地下で組み立てたりする必要があったため、作業のための動線やスペースの確保など施工全体の統括には細心の注意が必要でしたね。使用設備機器が初めて手掛けるメーカー製だったことも難題の一つでした」と河本は語る。
 村脇のプロジェクト参加は同年3月。主な役割は機器の据え付けに配管や電気系統の設計、稼働状況をお客さまが確認する監視システムの設計だ。
 「経験が浅い中で任されたすべての業務を並行して行うのは難しかったのですが、河本さんをはじめ諸先輩の的確なアドバイスと施工業者さんの協力によって大過なく完工することができました。特に監視システムについてはグラフィックを自分なりに考えて工夫を凝らし、誰が見てもわかりやすいものにできたことを自負しています」と村脇が胸を張る。

コージェネレーションシステム刷新プロジェクト

 担当メンバーそれぞれの困難を乗り越えた2021年夏、お客さまの新コージェネレーションシステムは無事稼働を開始した。プロジェクトを成し遂げた営業の山本と金山、技術の河本と村脇は、今回の成功の秘訣を「お客さまと当社、社外協力スタッフの綿密な連携力」と口をそろえる。もちろん、温かな目でメンバーの活躍を見守り続けた梶原の思いも同様だ。いついかなるお客さまニーズがやってきても確実に応えてゆく、TESSグループの強さの一因がそこにある。